この革靴を履いて歩くたびに甲が痛くて…
大変!
拝見します!
革靴の甲部分が痛いのはなぜなのか?
「突き刺さる痛さ」というのはどのようなものななのでしょうか?
経験者にしか分からないと言われたらその通りなのかもしれないが、履きジワが歩くたびに甲に当たるといえば想像つくと思います。
分厚く硬い革が屈曲し甲に当たると確かに痛いです。
それは歩くたびに痛いので心が折れそうになるのです。
あまりに痛くて歩けないので靴屋に持ち込むお客様がたくさんいますが、その改善方法は意外に簡単です。
今回は『革靴の履きジワが甲に当たって痛いとき、改善させる方法』を私HIROsophyが革靴を履いて痛くなってしまった方に伝授します!
ぜひ参考になさって下さいね。
サイズを確認
まず確認して欲しいのは、革靴のサイズが足のサイズに合っているかどうか?という点です。
「買った時はちゃんと靴屋でフィッティングしてもらったのだから問題ないでしょ!」
と思っている方ももう一度サイズを確認そて欲しいです。
なぜ「サイズ」なのかというと、実は履いているうちに革が伸びてサイズが大きくなっている場合があるのです。
購入時しっかりフィッティングをしても革が伸びて履いているうちにサイズが合わなくなっていることは多々あります。
今回は「甲が痛い」ということなので、『甲周りのフィッティングが合っているのか』ということに重点を置いてチェックしたいと思います。
まずは革靴を履いた状態で①のように軽く履きジワが入る部分を押してみて下さい。①から③にかけて力を入れています。③を見ると分かりますが、かなり凹んでいますね。
つまり履きジワが入る部分に余分な空間ができているということになります。
この空間が広ければ広いほど足を屈曲させた場合、深いシワが入ります。
そして折れた革は甲から足の指にかけて強く当たるのです。これが痛い原因となります。
革靴の甲部分が痛い時の改善方法
じゃ、もう履かない〜
『履かない』選択をする前に「ちょっと待って!」と私は言いたい!
手の施しようがないわけではないので、できることをやってまた履けるようにしましょう。
その方法をご紹介します!
ポイントストレッチで痛いところだけ革を伸ばす
今回ご紹介するのは『ポイントストレッチャー』です。
このポイントストレッチャーは靴修理店や靴屋などには常備されており、ポイントで革を伸ばすことができます。
つまり「ここが痛いです!」という1箇所だけを伸ばすことができるため、大変便利です。
全体的に革を伸ばすと大きくなり過ぎてしまう場合はポイントストレッチャーを使います。
仕組みはすごく簡単で、AとBで革を挟むことで革を伸ばすことができるというものです。
Bは靴の中に入れてライニングを圧迫し、Aはアッパー側からBを受け入れます。
今回は分かりやすいようにAとBに当て布をせず直接押し当てていますが、AとBで挟むことで革に痕が残ることがあるため、通常は当て布をして使用します。
痛いと思う部分でポイントストレッチャーで揉みほぐします。
これで簡単に革を伸ばすことができます。
革靴を手で揉みほぐす
ポイントストレッチャーがない場合は手を使いアッパーの革を揉みほぐします。
摘むように革を掴みゆっくりと揉みます。
クリームなどを塗ってから揉みほぐす方が効果的です。
空間を埋めるためにインソールを使用
必ずしも革を柔らかくすれば痛みを感じなくなるというわけではないので、甲から足の指手前にかけての空間を埋めるためにインソールを使用します。
注意する点はインソールの厚みです。甲周辺の空間の広さに応じてインソールの厚みを選びます。空間が少ない場合厚めのインソールを入れてしまうと圧迫され過ぎて苦痛になることがあるので、調整が必要です。
折れた革を直すためシューキーパーを使用
革靴のアッパーの革が深く折れてしまうと自然に戻ることはありません。
そこで履きジワを改善させるためにシューキーパーを使用します。
シューキーパーは革靴のサイズに合ったものを選び、しっかりと全体的にテンションがかかっていることを確認します。
使い方は簡単で、ゆっくりと革靴の中に押し入れるだけ。
注意したいのはシューキーパーは真っ直ぐ差し込むのではなく少し斜めにして差し込むということです。真っ直ぐ入れてしまうと靴の中で引っかかり上手く入らない場合があります。
踵までシューキーパーをしっかり入れることができれば完了です。
履きジワが徐々に伸びていきます!
甲が痛い原因は革靴のサイズにあるかも
革靴の甲が痛い場合は100%革靴のサイズのせい、とは言えませんがサイズが合っていないために深い履きジワができてその革が甲から足の指周辺に当たり痛みが走るということはよくありますので、もし痛い場合はサイズフィッティングをもう一度してみて下さい。
革を伸ばす、革を柔らかくする、インソールを使用し底上げし空間を狭めるなどで対応可能です。
当然それでも革が当たって痛い場合はありますので、革靴を購入する際のフィッティングはしっかり行いましょう。
「大は小を兼ねる」という諺がありますが、革靴の場合は大きければ問題ないということではなく大きければまた新しい問題が生まれ流ということが今回の事例からお分かりいただけたと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
コメント