当サイトの記事内には広告を含む場合がございます

絶対失敗しない革靴の鏡面磨きのやり方のコツを教えます!

靴磨きのワックス 靴磨き
この記事は約31分で読めます。
スポンサーリンク

元靴磨き職人のHIROsophyが自信を持ってご紹介しますのは「鏡面磨き」です。「道具は揃えたけど全然光らない…」「ネットでやり方を調べたんだけど思ったようにならない…」と嘆いているあなたにこのHIROsophyがコツとお助けアイテムを教えちゃいます!

鏡面磨きとは?

鏡面磨きとはハイシャインともいわれておりますが、革靴の爪先と踵にワックスを施し鏡のように人が映るほど艶々にすることです。鏡面磨きをすることで普通の革靴がよりドレッシーになり、パーティーや結婚式などに出席される方に非常によく向いています。

しかし、鏡面磨きはコツがいることで知られており一般的には普通の靴磨きより難易度の高い靴磨きだと言えます。私ができるようになったのは靴磨き職人になる前でした。その頃紳士靴の販売員をしており、パフォーマンスとして鏡面磨きをしておりました。ここで強くお伝えしたいのは靴磨き職人でなくても鏡面磨きは簡単にできます!ということです。ただじっくりと自分の革靴に対して向き合うことができる人だけです。

では、さっそく鏡面磨きをやってみましょう!

鏡面磨きをやる前にしっかり下準備をしましょう

鏡面磨きは通常の靴磨きにプラスして行うものですので、まずは基本の靴磨きをして下さい。その後に鏡面磨きをすることになるので、この靴磨きはただの靴磨きではなく「下地作り」になります。この「下地作り」はかなり重要で仕上がりの美しさを左右しますので、しっかりとクリーナーで古いクリームなどは落として下さい。以前の靴磨きの記事を良かったらご参考になさって下さい。

鏡面磨きをするために用意するもの

まずは道具がなければできませんので、絶対に必要なものと代替品でも問題がないものをご紹介します。

ワックス(油性ポリッシュ)

SAPHIRのワックス

ワックス(油性ポリッシュ)は絶対に必要です。油性クリームでも鏡面磨きはできますが、通常の鏡面磨きよりもっと難易度が上がるので慣れていない方はワックス(油性ポリッシュ)を用意して下さい。できれば柔らか過ぎるものではなく、ドライワックスにしたものが好ましいです。ドライワックスにする方法は缶の蓋を開け1週間ほど乾燥させれば出来上がりです。季節や湿度により乾燥の度合いが変わるため必ず状態を見ながら乾燥させて下さい。カチカチになってしまうとまたそれはやり難いです。自分の好みの状態を作り出せれば一番良いです。私が今回使ったものは少し柔らかめです。

クロス(綿)

指にクロスを巻く

このクロスはシーツの切れ端やTシャツで充分ですが、綺麗なものを用意して下さい。汚れがついていると不純物とワックスが混ざり合い化学反応を起こし上手くいかない場合があります。

クロス(ネル素材)

指にクロスを巻く

このネル素材のクロスもあった方が良いです。シーツやTシャツと違いふわふわしており鏡面磨きをする際よくワックスの上でよく滑ります。

ハンドラップ

ハンドラップ

ハンドラップは、他の容器でも代替ができますのでもしなければ小皿に水を少し入れたものをご用意下さい。私はアルコールと水で割ったものが使いやすいと思います。ウィスキーで磨くこともできますが私はできる限り不純物は少ない方が良いと思います。

鏡面磨きの失敗しないコツとやり方をご紹介!!

このブログを真剣に読んでいるあなたは鏡面磨きがやりたいけれどなぜか失敗してしまうことで悩んでいるのでしょう。大丈夫です、私がいます!絶対あなたに成功して欲しいので、スパルタ鏡面磨き講義について来て下さい!

鏡面磨きで一番大事なベース作り

ワックスをかける革靴

いきなりクライマックスがやってきたくらいの衝撃がありますが、本当にベース作りというのは大事で、失敗する方はまずここで失敗します。ここで失敗した場合はこれ以上先に進めずゲームオーバーですので、しっかりこの段階でベースを作って下さい。こちらがスッピンの状態です。表面を見て頂くとパサパサしているのがお分かりになるかと思います。

SAPHIRのミンクオイル入りのローション

今回パサパサしているのでサフィールのミンクオイルが入ったレザーバームローションを使っています。パサパサしていなければこの段階でデリケートクリームをおすすめします。革の状態によりクリームの種類は変えて下さい。

サフィールノワールの靴クリーム

サフィールのクレム1925で補色します。ここで補色しないとワックスを塗っても映えなくなるのでしっかり補色はしましょう。ここまでがベース作りです。

しっかりとワックスを伸ばしていく

ワックス(油性ポリッシュ)をキャップトゥ全体に伸ばします。一つ一つの作業を確実に行うことで失敗を防げます。コツは薄塗りで何回に分けてワックス(油性ポリッシュ)を塗布することです。

ワックスを落とした革靴

何回かに分けてワックス(油性ポリッシュ)をし乾燥させた後、水を垂らします。この写真のように水を弾く状態になっていればOKです。水が染み込んだ場合はワックスが足りないため水をすぐに拭き取り、ワックスを重ねて下さい。塗る範囲はキャップトゥ全体ではなく爪先にだけワックスを塗りそこから伸ばすイメージで塗って下さい。キャップトゥ全体に塗ってしまうと品がなくなります。やはり鏡面磨きはセンスが問われる磨きなので、おしゃれな鏡面磨きを目指しましょう。

クロスを巻いた指

ここで使っているクロスはネル素材です。ネル素材を使うとワックスの上で滑りやすく早く鏡面磨きができますので、ネル素材のクロスはおすすめです。湿らせたクロスにワックスをとり表面に伸ばします。光沢が出始めたら更に水とワックスを少しつけて何層にも重ねていきます。

ワックスをかけたつま先

ここでのコツは「毛穴を埋めること」です!毛穴を塞ぐといった方が適切かもしれません。ワックスを毛穴に押し込み毛穴のプツプツを埋めていく作業がここでは重要です。そのため、時々どの程度毛穴が埋まったのかを確認しながら作業を進めて下さい。

艶を一気に出す水砥ぎ

つま先とクロスを巻いた指

ワックスの厚みが充分になったところで最終段階の「水砥ぎ」をします。これがものすごく重要なので必ずやって頂きたいです。「水砥ぎ」はクロスを水で湿らせて強く表面を擦りワックスを毛穴に押し込んでいく作業です。先程は塗りながら押し込みましたが、より押し込むためにワックスはつけずに水のみで押し込みます。これはワックスを塗っていた時よりも力を入れて行う作業です。グイグイ押し込んで下さい。

ハイシャインをかけたつま先

鏡面磨き、完成!!!

ハイシャインをかけて艶がある革靴のつま先

蛍光灯の光が反射するほどの輝きがあります!

鏡面磨きを失敗しないための3つのコツ!

ベースのワックスはしっかり塗り込む

何度も言いますが、このベース作りは一番重要です。しっかりとワックスを塗り込みある程度の厚みを確保します。一度にたくさんワックスを塗るのではなく、薄く何回かに分けて塗るのがコツです。「しっかり塗るって何回塗るの?」と疑問が湧くかもしれませんが、個人差もあるのでしっかり表面の曇りを見て判断したほうがいいです。

水はつけ過ぎない

鏡面磨きの水の量は一言ではいえませんが、写真の米粒1つくらいの量で最初は充分です。水をつけ過ぎることにより、今まで何層にも塗ったワックスがズルッと剥げることがあります。剥げてしまった場合はその上からワックスを塗り補修するか、一度全てのワックスを落として最初からやり直すしかありません。ワックスが剥げたところにもう一度上からワックスを塗り補修するやり方は靴磨き職人は多くされているとは思いますが難易度が高いため全てワックスを落として最初からやり直す方が早いでしょう。ここまでやって全てのワックスを落とすとなれば悲しい気持ちでいっぱいですよね。

強く擦り過ぎない

ワックスを塗っている時どの程度の力か聞かれますが、本当に優しく撫でている程度です。ゴシゴシやっては今まで塗ったワックスが落ちてしまいますので、表面に軽く指を乗せて滑らすイメージで磨いて下さい。表面のワックスが固まってきましたら、ある程度の力を入れてもワックスが剥げ落ちることはありません。そこまで我慢をしゆっくり丁寧に円を描くように指を滑らせて下さい。

「できない!」と嘆くあなたにおすすめのお助けアイテム!

どうでしょう、できましたか?「できないよ!」というあなたに誰でも上手に鏡面磨きができるお助けアイテムをご紹介します!鏡面磨きを諦めてしまう前に使って下さい!

ベース作りが苦手な方には「コロンブス ハイシャインベース」!

ハイシャインベース

シューケアブランドのコロンブスの「ハイシャインベース」という商品です。「ベースが大事!」ということをお話ししましたが、ベース作りが苦手な方にはこちらがおすすめです。サクッとベースができてしまいます。

艶が出ない方には「サフィール ミラーグロス」!

ミラーグロス

サフィールから出ています「ミラーグロス」という商品は、なかなか艶が出ないという方にピッタリな商品です。こちらを使って頂ければどうやっても艶が出ますし、まず失敗しないでしょう。「そんな便利なものがあったの!?」と驚かれますよね。鏡面磨きは何度やっても艶が出ないと心が折れてしまうので心が折れそうになった時はこちらを使ってみると今までの苦労が嘘のようにすぐに艶が出ますよ。

靴磨きって深い!

今回は鏡面磨き(ハイシャイン)のコツについてご紹介しました。鏡面磨きは驚くほど艶がでるためパフォーマンスにも向いていますし、鏡面磨きをされた靴を履いている人は「革靴好き」と言わずとも周りの方にアピールできる磨き方です。普通の磨きを楽しんでいる方はアクセントのある鏡面磨きにも挑戦し、是非靴磨きライフを今以上に楽しんで頂ければと思います。早く上手くなるには自分のやり方を見つけることです。鏡面磨きをやる中で法則性を見つけ出すとあっという間に上手くなります。あなたの革靴がよりおしゃれになるよう祈っています!革靴を愛でよう!

鏡面磨きはキズがあると綺麗に光らないので、キズがある場合は先にキズ補修をして下さいね。キズ補修のやり方はこちらをご覧下さい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました