
「あぁぁぁ!!!」と叫びたくなる瞬間は数知れず生きていればあると思いますが、真っ白な革靴にボールペンのインクをつけてしまった時はのたうち回りたくなるくらいショッキングですよね。
慌てふためいて濡れたタオルで擦ってみたり…しかし素材が革だと濡れたタオルで擦るとシミになったりしてしまうんですよね。
一体どうすればボールペンのインクの汚れって落ちるのでしょうか?
私は靴磨き職人時代に靴のクリーニングもやっていたためそのような特殊な汚れに遭遇することはよくあり、どうすれば汚れは落ちるのか科学的な見地で攻めていたこともありました。アルカリ性の汚れと酸性の汚れでは落とし方が違ったりと…。
そんな難しいことを考えなくても「専用クリーナー」を使えば問題はある程度解決するのです!
ボールペンのインクという強敵をどう落とすか、今回は皆様に「専用クリーナー」を使いボールペンのインクの汚れを落とす方法をシェアしたいと思います。
どんな汚れにも共通する大事な2つのポイント

「汚れ」と一言でいっても様々な種類の汚れがありますが、汚れを落とすにあたって共通する事項があります!
この2点に注意すると、汚れ落としの作業の方向性が決まります。
①革に付着した汚れは時間との勝負
どんな汚れであっても革に付着してからの時間が短いほど落ちる可能性は高くなります。
逆に汚れが付着してから長い時間放置することで汚れは落ちにくくなります。
これは革だけでなく洋服についた汚れも同様にすぐさま手当してあげる方が落ちやすくなります。
まずは冷静に初期手当をしましょう。
②革に付着した汚れの種類を見極める
もっとも大事なことですが、「何の汚れなのかを知る」というのは汚れが落ちるかどうかの鍵になります。
私は革靴のクリーニングの作業の時は必ずお客様に「これは何の汚れか分かりますか?」と聞いていました。汚れの種類が分かることで使うクリーナーの種類が決まるため、汚れを落とすことができる確率が上がるためです。
酸性の汚れはアルカリ性のクリーナーで落とし、アルカリ性の汚れは酸性のクリーナーで落とした方が圧倒的に綺麗になるからです。
自宅を掃除するときの洗剤をよくみると「アルカリ性」「弱酸性」など記載があります。この原理と全く同じで化学反応を利用し汚れを落とすのです。

革についたボールペンのインクに有効な落とし方は?

油性ボールペンのインクは強敵だよ…
さて、今回は「ボールペンのインクを落とす」という大変難しい作業に取り組むのですが一般的に革製品に使われるクリーナーを用意しどれが一番ボールペンのインクが落ちるのか比較検証してみたいと思います。
一般的に靴磨き時によく使われる「リキッドクリーナー」とスエードや接着痕などを処理する時に使われる「天然ゴム」、もう一つは「ボールペンリムーバー」といわれるボールペンのインク専門のクリーナーを使います。
リキッドクリーナーはスムースレザーによく使われこびりついた汚れも落としますがボールペンのインクはどうでしょうか?
天然ゴムは革の表面を擦り削り取ることで汚れを落としますが、ボールペンのインクは革の表面に乗っているわけではないのでどうでしょうか?

3つの汚れ落としの比較

スムースレザーの端材を用意し油性ボールペンで書きました。
①リキッドクリーナー

今回は強力なリキッドクリーナーのサフィール「レノマットリムーバー」を使用します。リキッドクリーナーの中でもかなり洗浄力は強くカビまで落ちます。

ボールペンのインク部分をリキッドクリーナーで擦ってみましたが…
少しだけクロスについただけでほとんど変化はありませんでした。
この結果は予想通りです。
②天然ゴム

次は天然ゴムを使ってみます。
天然ゴムは起毛素材に使われることが多いですが今回はボールペンのインクの上から擦ってみます。


やはり革の表面が荒れ少しだけ革が荒れ色が薄くなりましたが、ボールペンのインク部分は何も変化がありませんでした。
天然ゴムもボールペンのインクを落とすことはできません。

③【おすすめ!】アベル ボールペンリムーバーを使う

最後はアベルの「ボールペンリムーバー」です。
インクのシミ抜きという表記があるため期待できそうです。

履き口近辺にしっかりとボールペンのインクが付着しております。

少し引いて見てもこの黒いボールペンのシミは目立ちますね。

用意するものは「ボールペンリムーバー」と「綿棒」だけです。
使用方法は、綿棒にボールペンリムーバーを浸し汚れた箇所に綿棒を押し付けるだけです!
驚くほど簡単ですね。
一度で落ちきらない場合は新しい綿棒を使い1回〜2回繰り返します。
ではさっそく実験します!

数回綿棒を押し付けるとどんどん黒いインクは薄くなり、あっという間に目立たなくなりました。

いかがでしょうか?
最初と比べると一目瞭然です。
このボールペンのインクの汚れは時間が経ち過ぎていたため完全に落とし切ることはできませんでしたが、付着したばかりのボールペンのインクなら落ちそうな感じがしました。
これは本当に驚きですね。
色々な靴修理屋にボールペンのインク汚れの落とし方を問い合わせても首を縦に振る職人はいなかったのですが、このボールペンリムーバーでほとんど落とすことができたというのは画期的です。
このボールペンリムーバーはアルコールが含まれています。
そのため蓋は使用後はすぐに閉めて保管しましょう。
またシミになる恐れもあるため目立たない部位で試してからボールペンリムーバーは使用しましょう。

【結論】革についたボールペンのインクはアベル ボールペンリムーバーで落とす

リキッドクリーナー、天然ゴム、ボールペンリムーバーの比較でしたがいかがだったでしょうか?
圧倒的にボールペンリムーバーが綺麗になりましたね。
「餅は餅屋」ということです。
日常生活で革靴にボールペンのインクが付着してしまうというアクシデントはあまりないかもしれませんが、例えば革財布にボールペンのインクが付着するとか革の手帳カバーなどに付着してしまうことはあるかもしれません。
慌てずボールペンリムーバーを使うことで綺麗にすることができますので、このボールペンリムーバーが一つあると便利です。
今回は実験を通してボールペンリムーバーの洗浄力をご説明しました。
私は実験が大好きなので今後は面白くて役に立つ実験を通し比較をしながらお話ししたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!

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