皆様突然ですが革靴の〝コバ〟までしっかり磨いていますか?
磨いていない?
コバを磨くと靴磨きがいっそう楽しくなりますよ!
その理由はどんなにアッパーを綺麗に磨いたとしてもコバだけボロボロだと綺麗になった感じが半減してしまうからです。
いつもの靴磨きに〝コバ磨き〟をプラスさせることで見違えるように美しくなります。
今回は革靴のお手入れに欠かせない『コバ磨き』を皆様にご紹介します。
革靴のコバとはどこか?
よく〝コバ〟って言葉は耳にしますが、
コバがどこなのか分かりません
任しとき〜
ちゃんと説明するで
コバとはアッパーとアウトソールの間にある靴のバンパーのような役割をしている部分を指します。
そのため歩いていて何かにぶつかるとまずコバが当たるため色が落ち禿げてしまうこともよくあります。
この部分がラバーではなくレザーで作られている場合色落ちが顕著に出てしまうため補色をすることで綺麗な仕上がりになります。
コバがボロボロだとアッパーをどんなに綺麗に磨き上げても、綺麗に見えません。
ちょっとしたことでワンランク上の靴磨きに変わります!
革靴のコバ磨きの手順
用意するもの:コバインキ・コバブラシ・サンドペーパー・ワックス
歩いているうちに色落ちしてしまうコバ。
これは仕方がない!
今回は通常の靴磨きが終わったところから解説します!
①コバブラシを使い磨く
コバブラシは埃を払う際にも使いますが、ウェルトなどを磨く際にも使います。
コバブラシにクリームをつけて磨くと、通常の豚毛ブラシでは届かなかった細かなところまで毛先が届きしっかり補色できます。
このコバブラシは豚毛で作られているため普段使っているクリーム用のブラシと変わりません。
②サンドペーパーでコバを整える
削れてしまったコバはガタつきがあり、そのままの状態でコバインキを塗っても綺麗には見えないため、番手の違うサンドペーパーを3種類くらい用意し粗めから整えます。
サンドペーパーの持ち方
サンドペーパーは持ちやすいサイズに切り人差し指を挟むように持つと作業がしやすいです。
この持ち方はある程度の力が入り、その力をコントロールしやすいため細かな作業でも安心です。
③コバにコバインキを塗布
コロンブスのコバインキを使い補色します!
インキをつけ過ぎると液ダレの原因になるため、しっかり刷毛を瓶の縁で絞ります。
インキの量は仕上がりに影響するため、つけ過ぎには注意しましょう。
コロンブスの革コバインキ 70ml MADE IN JAPAN
- 耐候性に優れた染料を使用
- 色褪せが少なく鮮明な色調
- 水溶性タイプのため雨などで色落ちする可能性有り
- アッパーには使用不可
均一に塗るためには刷毛を一度コバにつけたら止まらずにコバ周りを1周させます。一度にたくさん付けるより液ダレしないようにしっかり刷毛を絞った方が綺麗に仕上がります。
④ティッシュで拭き取る
乾く前にティッシュで拭き取る!
ティッシュで拭き取るというのは私が靴修理時代に教えてもらったやり方で、ティッシュで拭き取らないと液ダレやムラが出たりしやすいです。
新品の商品であってもコバインキの液ダレをしていると美しく見えないためコバの仕上げの大切さが分かります。
⑤ブラシにワックス塗布
用意したのは靴修理でお馴染みの「コロンブス ハイクリスタルワックス」です。
ブラシにワックス塗布。
⑥コバをブラッシングをし磨き上げる
ブラシについたワックスをコバに塗り込む!
《補足》ワックスを使ってコバを磨く
コロンブスのハイクリスタルワックスはなかなか手に入らないと思いますので、ワックスを使う方法があります。
ワックスをコバに塗り込みブラッシングで艶を出しても良いですし、しっかりワックスをコバに塗り込んでから水を使い艶を出してもOKです!
サンドペーパーを使うことで荒れていたコバが整い、コバインキによって補色され美しく仕上がりました!
⑦コバ磨き完了
削れていたコバが整うと本当に気持ちがいいですよね。
アッパーをどんなに綺麗に磨いても、コバが禿げていたりボロボロですと全体的な美しさは損なわれてしまいます。
コバまで磨くことで靴磨きの完成度は高まり、本当に美しい革靴になります。
色々な使い方ができるコバブラシ
コバブラシという商品名で販売されているときもありますが、ブラシ専門店では掃除の道具として販売されていることもあります。
靴のケア用品のメーカーのコロンブスは「竹ようじ」という商品名で販売されています。
コロンブスのコバブラシ(竹ようじ)はリーズナブルなお値段のため複数本揃えることが容易です。
コバブラシにクリームをつけて使用するときは、靴クリームの色ごと分けて使います。
つまり靴クリームの数だけコバブラシが必要になるため、一度に数本は用意し色を書いておくと安心です。
コバまで綺麗にするだけで靴磨きの完成度は上がる!!
靴磨きをするときに忘れがちなコバ部分ですが、コバをしっかり補色することで全体的に完成度は高まり美しい仕上がりになります。
コバ部分の補色に通常アッパーに使っている靴クリームを塗っても補色されますが、靴クリームよりもコバインキの方が鮮明な色が出るため私は専用の〝コバインキ〟をおすすめします。
コバインキを使った靴磨きは毎回の必要性はなく、コバが削れ色が落ちてしまった時で構いません。
よく履く革靴であれば月に一度コバのチェックをし補色すると良いでしょう。
靴修理で働いていた頃はコバはフィニッシャーで削り、バフさせ仕上げていたため自分の手でサンドペーパーを使い研磨しコバインキで補色するというのは靴磨きの職人のときにやっていたものです。
靴修理と靴磨きでは同じ結果を齎すためにする工程が違います。私は両方を経験した身なので、両者の良いところを分かりやすく説明できればと思っています。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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