革靴に生えたカビを除去する方法を実体験を元にご紹介します

古びた黒いブーツ 靴磨き
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古びた黒いブーツ

梅雨時期、気がついたら玄関の靴箱から異臭がしてよく見てみると革靴にカビが生えていたという経験はありませんか?そんな時ショックのあまりに革靴を処分してしまうという方もいらっしゃると思いますが、ちょっと待って下さい!!助かる方法がありますよ!今回は革靴に生えたカビを除去する方法をシェアしますので、是非参考になさって下さい。

カビの特性を知ろう

まず敵を知ることから始めましょう。今回の敵はかなり手強いので心しておくように!!

カビとはどんな菌なのか

  • 現在80,000種類以上のカビが存在する
  • カビは微生物の真菌類
  • シックハウス症候群や喘息などのアレルギーの原因にもなっている
  • 緑・黄・青・赤・黒・茶などの様々な色がある
  • カビは炭水化物や糖を含んだものを好む

カビが繁殖する条件

道路に雨が降り続く

文部科学省カビ対策マニュアルを見てみると

  • カビの栄養源は衣食住の全て
  • 生育最適温度 20~30度 
  • 湿度80%以上を好む(水分は不可欠) 
  • 酸素なくして生育不可能
  • 熱死滅条件 80度で30分程度の加熱処理

ということです。人間が好む環境と近いものがあるのでこれは手強いです!この生育条件を見てすぐに思い浮かぶのは風呂場ですね。風呂場はすぐにカビが生えてしまいますよね。それはカビの生育条件が揃っているため簡単にカビが生えてしまうということが分かります。

革靴にカビが生えた時にやってはいけないこと

ダメ

カビが生えていることを確認すると洗いたくなってしまう方もいらっしゃると思いますが、洗ってしまうとカビの生育条件を揃えてしまうためグッと堪えカビ除去剤を使うようにしましょう。

サフィールのレノマットリムーバー を使ったカビ取り方法

【用意するもの】レノマットリムーバー、クロス、カビ除去に使うブラシ

「泣きたいよ、雨の日に履いていないのに…室内でカビが生えるなんて。」
という私の心の叫びです。
日本の気候は高温多湿、降り続く雨に室内が湿っぽく感じることも多くなりました。雨の日に履かないにも関わらずその湿っぽい室内に保管してあったTricker’sに白いフサフサしたカビが生えているではありませんか!!!

よく見てみると“レザーミッドソール”からカビが生えています…。何てことだ…この時期は高温多湿というカビにとって絶好の繁殖チャンスです。そのため雨に濡れなくても室内でカビが生えるので、洗濯物を室内干ししたりバスルームから漏れる湿気にも注意を払いましょう。って偉そうにカビを生やしてしまった私が言えることではありませんが、皆様お気をつけ下さい。

革靴の爪先にカビが生えた

うぁぁぁぁぁぁ!!!この白いフサフサしたものがカビです!
この気持ちが悪いカビを今回はサフィール(SAPHIR)のレノマットリムーバーで除去します!もちろんこのカビの生えた革靴は他の革靴と隔離をしますが、その前に隣の革靴などにカビが生えていないかチェックをしましょう。カビ菌は空気中の中にも存在し浮遊しています。

このTricker’sがカビたということは周りの革靴も同じ環境なのでもしかしたらカビが生えているかもしれません。必ずカビが生えていた周辺をチェックし一気に除去しましょう。

Tricker'sをブラッシングする

カビ除去の作業を始める前に…カビの胞子は目に見えないため除去中に自分自身が吸い込んでしまうこともあるため、必ずマスクをしできればビニール手袋などでカビ菌から自分自身を守りましょう。


まずは通常の馬毛でブラッシングを行って下さい。この時カビを確認しているのであればブラシは使い回しはせずにブラッシングの後は殺菌しましょう。
カビ菌の胞子は転移し繁殖をしますので他の革靴に移ったら大変です。

紗乃織刷子は馬毛ブラシの中では珍しい「馬のたてがみ」を使っています。
持ち手は天然のブナの木を使い、オイルステイン技法という長く使い続けることで味が出る製法を採用しています。
また湾曲な持ち手に対し毛は直線に揃えてあります。単なる直線ではなく革に一番接する中央部分のみ1〜2mmほど長めにカットするという職人技が光る一本です!

今回はカビの除去にも使えるサフィールのレノマットリムーバーを使い、レザーミッドソールに生えたカビを除去します。
クロスを指に巻きレノマットリムーバーを少量取り拭いていきます。

サフィールのレノマットリムーバーはカビ、塩吹きなども落とすスムースレザー用のクリーナーです。
またレノマットリムーバーは揮発性の高い中性のクリーナーのため油汚れも溶かして落とすことができます。
用途は私は傷補修の前の下地作りやサドルソープで丸洗いする前に使うとより効果的です。

布の巻き方はこちらをご覧下さい!

クロスは一度拭き取った面は使わずに、綺麗な面で拭き取るようにします。クリーナーでも同じですが、必ず拭き取る際は綺麗な面を使うことを心掛けましょう。汚れてしまったクロスでは汚れは落ちません。
つま先のカビを拭き取ります。

私が使用しているクロスはウエスです。
高品質なのにたくさん入っていてリーズナブル、この条件が私が探していたクロスです。
思う存分使えます!

革靴をクリーナーで拭く

つま先にカビが生えたということはカビ菌が革靴のあちらこちらに付着しているので、全体的にレノマットリムーバー を使い拭き取ります。


使い終わったクロスはビニール袋へ入れてから処分します。使い終わったクロスをそのままにしておくことで再びカビ菌が浮遊し始めてしまいます。

レノマットリムーバーで拭き取った後は15分ほど放置し乾燥させて下さい。
これでカビの除去が終わりました!綺麗にカビを落とすことができ、可愛い私のTricker’sは息を吹き返しました。

この後は通常の靴磨きをします!ただし、すぐにその革靴を履く予定がない場合はクリームを少なめにしカビの栄養源である油分を与えないようにすることも大切です。

カビが生えないようにするためには

当然のことながらカビが好む環境になれば再びカビは生えてしまいます。大事な革靴や洋服、日用品などをカビから守るためにはカビが生える条件を揃えないことです。

  • 元々湿度が高い梅雨時期などは洗濯物の室内干しを避ける
  • 換気をよくし、靴箱などは扇風機などを使い空気を循環させるようにする
  • 定期的に靴箱やその周辺を殺菌成分のある洗剤を使い拭き掃除をする
  • 除湿剤などを置き湿気を取り除く

Mモゥブレイモールドクリーナーでカビを処理する

モウブレイモールドクリーナーはR&Dが出している除菌力が高い有機ヨードが主成分のカビ用除菌スプレーです。靴磨き職人時代はこのモゥブレイのモールドクリーナーでカビを除去していたのでその効果をよく知っています。カビは再発したりするものですが、このモールドクリーナーを使うことでカビが再び生えてしまうことを防ぐことができます。

  • ヨードとはうがい薬や医療用の消毒剤として使われる成分
  • 高い除菌効果があり安心して使える
  • モールドスプレーの使い方は簡単でスプレーをし風通しのよい日陰で1週間乾燥させるだけ
  • スエード・ヌバックなどの起毛革にも使える
  • モールドクリーナーは無臭なため靴箱なども使える
  • 衣替えで使用しなくなる前にスプレーし乾燥させ収納すればカビ予防にもなる

カビという強敵に負けないように

カビは日常に溢れた菌です。どんなに除去したとしてもカビの生育条件が揃えばまた生えてしまうものなので、これを期にカビが生育できない環境を作ることをおすすめします。特に日本は高温多湿な国です。私のように雨に濡れたことがない革靴もカビは生え、気付いたら白いモフモフしたものがユラユラしていたということにならないよう大事な革靴をカビからお守り下さい。


最後に私の初めての店長が私に教えてくれた言葉をご紹介します。『人よりも仕事をしている時間が長ければ詳しくなる』そう言われた時「家でも仕事するの!?」と思い心の中で拒否していました。ところが10年ほど経ち私は自然とこの店長のように帰宅後も革靴をいじってみたり、本を読んだりしています。一見無給でそのようなことをすることは馬鹿馬鹿しいことのように思えますが、全てが私の知識になります。

不器用で覚えが悪くても人間10年やれば形になるということを今しみじみ感じています。もし仕事で梲が上がらないことで悩んでいる方がいましたら是非続けてみて下さい。努力の方向性の問題もありますが、続けることで新しい可能性が必ず見えてきます。あなた自身をまず信じましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!

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