大人の嗜み教えます

How to 傷補修!

Click!

元靴磨き職人が革靴スエードのお手入れ方法を伝授!

靴磨き
この記事は約6分で読めます。
スポンサーリンク

皆様は革靴「スエード」と聞いてどんなイメージを持ちますか?「雨に濡れたら大変そう」「色が褪せてしまう素材」「汚れやすい」そんな感じでしょうか?私は半分合っていて半分間違っていると思います。そこで今回は革靴の素材スエードを徹底解説したいと思います。

革靴スエードってどんな素材?

先程から私は「スエード、スエード、スエード(suede)」と連呼していますが別名「起毛革」と言います。スエードはスウェーデン発祥の皮革でスウェーデンが語源です。牛や羊の鞣した革の裏側をサンドペーパーなどで起毛加工させてたものです。ヌバックと比べ柔らかいです。革靴ではブーツやカジュアルな靴に使われていることが多い素材です。冬の印象が強いスエードですが夏でもスエードの靴は入荷しますし、寒い期間だけ履くものではなく通年お使い頂けます。そのため冬以外の季節の商品としてスエードの革靴が入荷することはよくあります。

よくスエードのことをバックスキンと呼んでいる方がいらっしゃいますが、バックスキン(buck skin)とは牡鹿の革を起毛させたもので全てのスエードがバックスキンというわけではありません。

革靴スエードの特徴は?

スムースレザーとは違い表面が毛羽立っており、その毛並みは靴によって違うことも多いです。先程革靴スエードの印象を私が勝手に「雨に濡れたら大変そう」と言いましたが実はスエードの靴は雨用の靴なのです!それはスエードは毛足が長いので雨水が直接奥に染みるまでに時間がかかり濡れ難いという特徴があります。想像して見て下さい。スキンヘッドのヘアスタイルの人と、ミディアムヘアの人がいたとします。突然雨がパラパラと降ってきました。さて、すぐに頭皮に雨を感じるのはどちらでしょう?スキンヘッドの方ですよね!これはあくまでイメージですけど、分かりやすくないでしょうか?紳士靴販売員が思うスエードの最大の特徴はスムースレザーより柔らかいことと革が伸びやすく馴染みやすいことです。革が固くて靴ずれを心配される方はまずはスムースレザーよりスエードの革靴をお選び頂くと革靴特有の痛みは少ないですよ。

革靴スエードのお手入れ方法は?

革靴スエードのお手入れはスムースレザーとは使う道具も全然違います。では、どんな道具でお手入れをするのかをご紹介したいと思います。

①スエード用ブラシで汚れを落とす!

スエード用ブラシ

こちらがスエード用のブラシです。スムースレザー同様にまずは埃を払うところから始めます。前回のスムースレザーをお手入れした時のブラシと比べ形もサイズも全然違いますよね。なぜこんな形をしているかというとスエードの毛をこのブラシを使い起こすためなのです。スエードは毛が寝ているか起きているかで色も雰囲気も全然違います。写真の黒いブラシはナイロンと真鍮でできています。真鍮部分で寝ている毛を起こします。ハンドル部分を握り、手首を返し少しずつ全体的に起こしていきます。たまにスエードがテカっているものを見たことがないでしょうか?あれは毛が寝てしまいペッタリとしてしまっているからです。テカっているスエードでもこのブラシを使えば起こすことができます!

②ブラシで落ちない汚れを天然ゴムで落とす!

コロンブス 天然ゴム

コロンブスのスエードクリーナーです。スムースレザーとはお手入れ方法が全然違うため、これを見ただけでは何に使うか予測がつかない方もいらっしゃると思います。この商品パッケージにもあるように「起毛革の汚れ落とし」ができる優れものなのです!!!起毛は確かに汚れてしまうと元に戻すことは困難です。特に色の薄いスエードはかなり難しいです。しかしこの天然ゴムを使うとブラシでも落ちなかった汚れを薄くすることができます。使い方は至ってシンプル!この天然ゴムでスエードの汚れているところを軽く擦るだけです。本当にたったそれだけ。「え?それで汚れが落ちるの?」とお思いでしょう!実際汚れが落ちるという表現は少し違う気がします。天然ゴムが汚れを巻き込んでくれる、という表現が私はピッタリだと思います。汚れを巻き込み天然ゴムにその汚れは付着します。スエード側をよく見ていると表面を天然ゴムによって削られたようになっています。つまり、バフさせたような感じです。これでスエードの表面からは汚れは取り除かれました。

③色褪せたスエードを補色!

コロンブス スエードカラー

スエードという素材は色褪せてしまうものです。これはどういう履き方をしていても何もしなければ色褪せします。そこで色を復活させるための補色のスプレーがありますのでご紹介しますね。このスプレーは起毛専用の補色スプレーで、スエードの細かい繊維に浸透し、しなやかさと耐水性を与えるスプレーです。耐水性とは防水まではいきませんが撥水するようになります。この効果は履くうちに落ちてしまうものなので、防水スプレーと併せて使って頂くことをオススメします。使い方は本当にシンプルで革靴の全体に吹きかけるだけです。しかしここで注意しなければいけないのはスエード全体に吹きかけた後は必ずブラッシングをして下さい。それはこのスプレーをかけることにより毛並みが寝てしますからです。

④仕上げは撥水スプレー!!

コロンブス AMEDAS

最後の仕上げに使って頂きたいのが「防水スプレー」です。その名の通り水を弾くスプレーです。こちらは30cm程度離した距離から数秒革靴全体に吹きかけて下さい。防水スプレーをすることにより、水を弾くことはもちろんですが汚れの直接的な付着もし難くなります。それは防水スプレーをかけることで革靴の表面に膜を張りバリアしてくれるのです。これは絶対に使わなければいけないものではありませんが、お使い頂くことによってお手入れは断然楽になります。日頃お手入れの時間が作れない方はかけて頂いた方が良いです。

スエードと似ている素材ヌバック・ベロアとは?

ヌバック

毛足が短く、牛革の表革を起毛させたものです。

ベロア

スエード同様に裏革をサンドペーパーでバフさせ起毛させたもので毛足は長いです。こちらは成牛などの繊維が粗い大型動物の革を使用することも多いのが特徴です。

ほら、すっごく面白いでしょ?

Clarksはスエードとヌバックを上手く使い分けているブランドです。同じカジュアルシューズの中でも素材を変えることにより雰囲気が変わりお洒落なカジュアルシューズが多いです。

靴磨きは素材によって道具も方法も変わる!

世界地図とルーペとカメラと革靴

今回ご紹介しましたのは、「スエードのお手入れ方法」でした。前回はスムースレザーでしたが、今回のスエードと比べてみると道具や方法が全然違うことがお分かり頂けたと思います。靴磨きのポイントは私は「素材に合ったものを使う」ことだと思っています。例えばスムースレザーでも同じスムースレザーの中でもクリームの種類を変えます。そのレザーがどれだけ油分を含んでいるのか、また元々艶革なのかマット革なのかでも使うクリームは変わってきます。私は靴磨きをするとき、まず革の表面を手で触ります。それはその革にどの程度の油分が必要か知るためです。これは本当に感覚的なお話になるので「どんな感じ」か説明ができないのですが、私には触ることでどのクリームを欲しがっているのか感じることができます。是非皆様も革靴を触って感じて愛でて下さい!では、また次回逢いましょう!

コメント

タイトルとURLをコピーしました