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元靴磨き職人が教えるスムースレザーの靴磨きを伝授!

革靴とケア用品 靴磨き
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革靴のお手入れご自身でしていますか?

私は前職靴修理と靴磨きを仕事にしていました。それ以前にも紳士靴の販売員をしていた時何度もケア用品メーカーが研修を開いて下さり何度も出席しましたし、メーカーの方から直接その製品の使い方を教えて頂く機会もありました。正直申し上げて靴磨きに「こうしなければいけない」という“絶対”は無いと私は思っています。何故かと言いますと、ケア用品は単なる“道具”であり使い方によってその効果は大分変わるものだからです。つまり使う人によって失敗もするし成功もするのがケア用品です。しかし、セオリーはあります。基本的なことを知ることで応用出来ますのでご自身で靴磨きをされて悩んでいる方は一読して頂ければと思います。

靴磨きって何でやるの?3つの理由

私の革靴

①革に栄養を与える

「保革」です。革には油という栄養が必要です。人間の肌が乾燥すると弱くなるように革も乾燥することは良くありません。適宜油を含ませてあげることで保湿されしっとりします。乾燥するとクラックが起きやすくなりますので、クラック防止のためにも保革してあげることが必要です。

②革靴の見栄えを良くする

革靴は履いているうちにどうしても艶がなくなり、汚れてきます。汚れたままの革靴を履くのは相手に対して失礼になりますし、不衛生な状態は印象を悪くしますので、常に綺麗な状態に保ってあげることでファッションとしてもバランスがとれます。お洒落な洋服には綺麗な革靴を合わせましょう!ワックス成分の入ったクリームを使うことにより艶が出て見栄えが良くなります。

③革靴を長持ちさせる

①にもありましたように靴磨きには保革の効果があります。つまり、革がしっとりすることで傷みにくくなるのです。甲革の丁度屈曲する部分はクラック(ヒビ割れ)が起きやすいですが、保革をすることでクラック(ヒビ割れ)をしにくくすることが可能です。靴磨きは外側、内側の状態をよく見るチャンスにもなりますので長く履くためにはメンテナンスは欠かさないようにしましょう。特に外側の傷や色褪せは気付きますが、内側の腰裏の破れや親指や小指が当たる部分の破れには気付き難いです。革靴をよく見てあげ部品の交換が必要な際には早めに修理をすることで修理金額も少額で済みます。

スムースレザー 靴磨きのマストアイテム

①馬毛ブラシ(ホースヘアブラシ)

馬毛ブラシ(かなや刷子)
馬毛の毛は豚毛より柔らかくコバ部分など凸凹のあるところに入った埃も掻き出せます。

まずは馬毛ブラシで埃を払います。これをやらないと汚れが付着したまま作業を進めることになります。甲革とコバの境目やステッチ部分、シワがある部分、ヒール部分も忘れずにブラッシングしましょう。

②クリーナー

ツーフェイスローション

馬毛ブラシで落ちきらなかった汚れをクリーナーを使い除去していきます。これはメイクで言う「クレンジング」と同じですね。ここの段階でキッチリ汚れを落とすことが肝心です。一度クロスにクリーナーを少量とり全体的に優しく拭き上げます。決して力強くゴシゴシしないことです。そして直接クリーナーを吹き付けるようなことはやめましょう。色落ちやシミになってしまう場合もあります。

③クリーム

コロニル シュプリーム

デリケートクリーム

これはワックス成分の入っていないサラッとしたクリームで保湿効果があります。メイクで言うと「化粧水」です。

靴クリーム

こちらは色のついた靴墨と言われるクリームです。傷がついたり色褪せしている部分に補色することができます。オススメは同系色でワントーンくらい明るい色を使うことで仕上がった時に元の革の色と近い色で仕上がります。全体的にアプライブラシ(ペネトレイトブラシ)を使い伸ばしていきます。

アプライブラシ(ペネトレイトブラシ)

メイクで言うと「乳液」のようなものです。

④豚毛(ブリストルブラシ)

豚毛ブラシ(かなや刷子)
豚毛のブラシは各色用意します。

アプライブラシ(ペネトレイトブラシ)で靴クリームを薄く満遍なく伸ばし、豚毛(ブリストルブラシ)を使い磨き上げていきます。この時多量に塗るとシミになる可能性がありますので注意して下さい。

そして力を入れ過ぎず大きなストロークで肩から腕を動かすようなイメージで磨きます。多少のスピード感も必要になりますので、艶が出るまで勢いを保ったまま磨き上げて下さい。

⑤山羊毛ブラシ

山羊毛ブラシ(かなや刷子)

こちらは仕上げブラシになります。馬毛ブラシよりも柔らかく細い毛並みをしているブラシです。絶対に使わなければいけないブラシではありませんが、仕上がりが全然違うために艶々にしたいと思われている方は使って頂いた方が良いですね。

裏技を教えちゃいますが、ここで仕上げブラシに少量の水をつけ磨くとより一層艶が出てピカピカになります。これは上級者のテクニックになりますが、ほぼ失敗することは無いと思いますので是非普段の靴磨きにもう一手間かけて頂くとより一層綺麗に仕上がります!

革靴を愛でよう!!

このような感じでスムースレザーの靴磨きは本当にシンプルです。私はファッションとして革靴が大好きなので汚れればすぐ靴磨きをします。これを見て挑戦してみようかなと思った方は是非この手順でやってみて下さい。きっと繰り返すことによりあなたのお気に入りのケア用品が絶対見つかります。実際は靴クリーム一つとっても色々なメーカーがあり種類も沢山あります。どれも靴クリームですが、少しずつ艶感や粘度が違うため使い心地も違います。何が使いやすいかどうかは人それぞれなので、一つに拘らずに色々試していると良いと思います。では次回はスエードのメンテナンスをご紹介したいと思いますので、是非次回もご覧下さい。

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