「革靴は手入れが必要だけど…正直めんどくさい」と私は靴磨きの話をするたびに何百回と聞いてきた言葉ですが、内心知っています!道具を揃えなきゃいけないし、手入れしてもすぐ汚れるし、毎日履いたらブラッシングするなんて思うと気持ちが萎えますよね。そこで革靴の手入れをするというモチベーションを上げるために、めんどくさい革靴の手入れをやった方がいい理由をお話しします!
“めんどくさい”革靴のお手入れはした方がいい3つの理由
紳士靴の販売員が靴をお買い上げいただいた時にケア用品も一緒におすすめするのは決して売上のためではないんですよ。お客様が今回お買い上げいただいた靴を長く履いて欲しいからケア用品をおすすめしているのです。反対にお手入れをしなかった時のデメリットを考えると間違いなくお手入れって必要なんだなって感じていただけると思います!
革靴の衛生面
革靴は外で使うため、目には見えない雑菌と埃がいっぱいついているのです。一回革靴を外で使えば埃まみれです。そして1日履いた革靴はコップ一杯分の汗を吸っていると言われています。そして湿気が乾燥しないうちに再び履くと菌が繁殖し臭うようになるのです。
皮脂や汗は、分泌されたばかりではほぼ無臭ですが、時間が経って皮膚常在菌が作用することにより、これらに含まれる脂質やタンパク質、アミノ酸などの成分が酸化、分解されて、不快なニオイのするガス(揮発性成分)を発するようになるのです。これまでに数百種以上の体臭の成分が確認されています。
第一三共ヘルスケアhttps://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/24_taisyuu/#d01
このように汗を科学的な観点から考え想像すると革靴の中で何が起こっているか分かりますよね。そのため一度履いた革靴は脱臭剤や乾燥剤を使用しさせる必要があります。
革靴の寿命
革靴はどんなに大切に扱ったとしても「消耗品」であることは周知の事実です。しかし、大枚を叩いて買った革靴を革靴の平均寿命より短い期間で手放すなんて悲しくはないでしょうか?
人間と同じで革靴もお手入れをしてあげることで平均寿命を上回ることもあるのです。お手入れとと革靴の寿命は密接な関係にあり、人間でいう健康診断のような役割も果たしているのです。
お手入れをすることで革靴の異変にすぐに気づくことができ、状態が悪くならないうちに修理をすることができます。
革靴の見栄え
革靴は確かに道具の一部ですが、ファッションの一部であることも忘れてはなりません。「おしゃれは足元から」というように、靴に気を遣える人は本当のおしゃれな人です。
そのため汚れた革靴を履いていれば印象は悪くなりますし、お仕事で取引先の方と会う時などに身嗜みを整え綺麗な革靴を履いていればそれだけで心証はよくなりますよね。
“めんどくさい“と嘆くあなたへ
「革靴のお手入れなんかに時間かけられないよ」という方に、これだけはやっていただきたいお手入れがあります。
“めんどくさい“から道具はセットで用意する
道具を一つずつ用意するのも手間ですよね。どれがいいのか、何を用意すればいいのかも分からないあなたにサフィール信者のHIROsophyがおすすめしますのは、サフィールのシューケアセットです!
- SAPHIR 靴クリーム ×2 (黒、無色、各25ml)
- SAPHIR クリーニングローション ×1(50ml)
- 埃とりブラシ(馬毛) ×1
- 靴クリーム塗布用豚毛ブラシ ×2
- 磨き上げブラシ(豚毛) ×2
- コットンクロス(約18×30cm) ×1
- 磨き上げ用グローブ ×1
- サフィールロゴ入りボックス缶 ×1
- シューケアガイド ×1
こういうお手入れのセットはありがたいですよね。これさえあればお手入れはできますし、当分買い足す必要もありません。サフィール信者のHIROsophyがサフィールのおすすめポイントを教えます!
サフィールはフランスのブランドで今もフランスで作られています。サフィールはハイブランドのOEM(Original Equipment Manufacturing)も手掛けており、信頼のおけるブランドです。サフィールのこだわりは「天然成分使用」しているところで、蜜蝋やアルガンオイルなど化粧品にも使われるような成分がケア用品の中に入っているのです。こんなに素晴らしいブランドのケア用品のセットなので間違いないです。
※OEMとは他社ブランドの製品を製造することをいいます。
“めんどくさい“方向けの超シンプルな革靴のお手入れ
帰宅後、馬毛のブラシでブラッシングをして埃を払ってあげて下さい。外を歩いた革靴にはたくさんの埃がついており、埃を放置すると時間の経過と共になかなか落ちなくなります。時間が経過し落ちにくくなった汚れをいざ落とそうとすると革の色まで落ちたりすることもあるので、その日の汚れはその日のうちに落とす方が革にとってもダメージが少なくおすすめです。
靴クリームなんて“めんどくさい”という方におすすめなのがサフィールのレザーバームローションです。これ一本で汚れを落とし、艶を出し、保革してくれるのでこのサフィールのレザーバームローションが一本あると本当に便利です。このレザーバームローションは革靴以外の革小物や鞄などにもお使いいただけますので、革全般この1本でOKです!
仕上げはミトンを使い乾拭きしてあげれば艶々になります!このミトンも優れもので出掛ける前や少し艶が落ちたかもしれないという時もササっと磨けばすぐにピカピカです。
本格的な革靴のお手入れに興味を持った方は“靴磨き“をしよう!
ここまで読んでくれたあなたが簡易的なお手入れではなく靴磨きをしてみたいと思っていただけたら本当に嬉しいです。こちらの記事でスムースレザーの靴磨きのやり方を紹介していますので、ご覧下さい。
シューツリーは“めんどくさい”は誤解です!
シューツリーって何で靴の中に入れておくか分かりますか?冒頭に出てきた「汗」を素早く吸湿性のよいシューツリーに吸収させ、汗による型崩れを起こさせないためです。同時にニオイ対策もできるので手間を惜しまずシューツリーを使っていただきたいです。
「えー、めんどくさい」と思わず口にしたあなたも帰宅したら着ていた洋服をハンガーにかけますよね。「ハンガーくらいめんどうなんて思わないよ」というあなたは、シューツリーを入れることがめんどうなんて思わないはずです!ハンガーもシューツリーもやることは変わらないので是非帰宅後はまず革靴にシューツリーを入れ、洋服をハンガーにかけるというルーティーンを作ってもらえればもうあなたは“めんどくさい”から解放されています。
シューツリーの使い方
「シューツリーって革靴の中に入れるだけでしょ」と思ったあなた、実はピッタリなシューツリーをグイグイ押し込むと革靴を痛めるって知ってましたか?
写真のシューツリーの構造はこのように先が開きます。そしてかかとは前後に伸び縮みするバネがついています。そのため革靴の中に入れるとバネが前後に伸びてピッタリとするのです。シューツリーの種類によっては開かないタイプもありますので、お持ちのシューツリーの構造をよく見て下さいね。
当然ながら革靴の中に入っていないシューツリーは革靴より全長が長いです。このまま真っ直ぐに革靴の中に入れようとするとスムーズに入りません。写真のようにシューツリーを斜めに寝かしてまず履き口からゆっくりと入れていきます。シューツリーを斜めに寝かすことで甲の部分をすり抜けます。
シューツリーの先端が入りましたら今度はバネを押し縮めながらかかとまで入れます。この時にしっかりと革靴のサイドを持って下さい。
シューツリーが収まるとこのように革靴全体がピシッと張った状態になり、シワが伸びます。革は汗により屈曲しようとしますので、ここでシューツリーを入れることで綺麗なフォルムを維持できるのです。シューツリーは革靴の中に入れるだけなので、時間がない方や“めんどくさい”って嘆いているあなたにもすぐにできます。シューツリーを入れると入れないでは革靴の寿命や見た目、劣化の度合いは全然違いますので革靴を長持ちさせるために使って欲しいなと思います。
物事は“めんどくさい“から成長する
今回は革靴のお手入れなんて“めんどくさい”という方向けのお話でしたが、私はその“めんどくさい”という感情は大事だと思っています。“めんどくさい”と思わなければ効率の良いやり方を模索することもありませんし、合理的な考え方もできない気がします。
つまり“めんどくさい”が靴磨きをよりシンプルで合理的なやり方に導いてくれるのだと思います。日常生活の一部に革靴があるとするなら、その革靴のお手入れも日常生活のひとこまであって欲しいと思うHIROsophyです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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